L O N D O N

 

ロンドン

 

テムズ川越しに見るロンドン。

この画像を見て、果たしてここがロンドンなのかどうなのか、もはやわからない景色になってしまった。

すでにピカデリー サーカスの付近、リージェント通りと言ったロンドンの過去栄えた老舗地区は一昔前の感があり、ロンドンの新しさは北東に移動したように思える。

オールド ストリート駅から東に向いて歩くとショーディッチの街に着く。ここにはコペンハーゲンのミッケラー ビール、ロンドンで一番イカしたバイクショップ THE BIKE SHED、アメリカから来たホテルACE HOTELが軒を連ねる。もうこれを聞いただけでヒップな人々が集まる場所という事が伺い知れる。面白いものでエースホテルのレストランには日本語で「大衆」という意味をギリシャ語で書いた看板が上がっていた。すでにここロンドンもニューヨーク(ブルックリン)やパリ(左岸)、東京(中目黒)と同様、ある種の大衆に向けたちょうど良い文化的な新しいエリアが芽生えている。面白いエリアと言う点で、ニューヨークはすでに五番街ではなく、パリはもはやバンドーム広場のある右岸ではなく、東京ももはや銀座ではない。と僕は思っている。新しい”ある種の大衆に向けたちょうど良い文化的なエリア”はすでに世界同時多発的に先進国のあちこちに発生していて、そこにはある種、路地裏文化的な側面があり、まさに”ある種の大衆”の為の設えになっている。美味しいハンドドリップが飲めるコーヒーショップ、古本屋やレコードショップ、クラフトビールのお店。オートバイ屋や自転車屋。小さくて毎日通いたくなるような美味しい定食屋。甘じょっぱい洋食を出す朝ごはんが美味しいレストラン。そしてAesopのような香りの良いケア製品、美味しいチョコレート屋、自家製酵母のパン屋、家具屋さん。マス製品でもなく、コア市場でもなく、心地よい場所に置かれて提供される吟味されたちょうど良いもの達。ロンドンにもそんなもの達が集まる場所が今も路地裏を巡ると沢山ある。