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ポンピドゥセンター

 

 

パリ4区にあるポンピドゥセンター。

4区と言っても2区と3区と4区が接している場所に位置するのがポンピドゥセンター。少し歩けば、セーヌ川、もう少し行けばノートルダム寺院に辿り着く。脇にそれればマレ地区がありボヘミアンな連中が闊歩し、美味しいコーヒーショップが並んでいる。僕はポンピドゥセンターへカンディンスキーの「青い空」を観に出掛けた。

 カンディンスキーはバウハウスの教授だったので、「バウハウスのコーナー」にあるだろう。と思い一直線に向かい、ぐるっと観て回ったがどこにもない。スタッフの方に聞いても「わかりません」という返事。 残念だなぁ。と思い、展示室の外に出るとそこに受付の方がいたので再度質問をしたら「ありますよ。ただ、沢山の作品がここには置いてあって都度入れ替えたり、貸し出したりしているので今は展示していません」ということだった。

 

その代わり、予期せぬ事があった。


               僕はモホリ・ナギ(左)とフリードリヒ・ボルデンベルジュ ギルドワート(右)の絵に出会えた。

 

モホリ・ナギの書いた「ザ ニュー ビジョン」を読んで以来、彼は僕の中でヒーローであり続けている。

そんなモホリ・ナギの作品に会えるとは、そんな邂逅があるのがポンピドゥセンターの奥深さかもしれない。

 それにしてもパリには美術館が多い。多いというか星の数ほどある。これだけ多くの美術館があればもう、何が良くて何が良くないのか、それすらもわからなくなる。まぁ、元よりアートには上下なく、左右もなく、新古もなく、あるのはただただ天才たちの結晶のように思う。